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スマートリモコンはこの5年でどう変わったか——進化の流れと今の選択肢


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2020年ごろ:「外からエアコンをオンにできる」だけで十分だった

スマートリモコンが一般家庭に普及し始めたのは2018〜2020年ごろのこと。当時の主な機能は、赤外線リモコンの信号をWi-Fi経由でスマートフォンから送信する、それだけだった。

できることは単純だった。帰宅30分前にスマホをタップしてエアコンをオン。出先でエアコンを消し忘れたことに気づいてオフ。この2つがユーザーの主な使い道で、「外からエアコンを操作できる」というだけでじゅうぶん新鮮だった時代だ。

赤外線リモコンを使う家電であれば、メーカーや年式を問わず後付けでスマート化できる点も受け入れられた理由のひとつだ。エアコンを買い替えなくていい、賃貸でも工事不要——という手軽さがあった。

Nature Remo Lapis 画像:楽天市場


2021〜2022年ごろ:温湿度センサーの内蔵が標準に

次の変化は温湿度センサーの搭載だ。2021〜2022年ごろから、多くのスマートリモコンが本体に温湿度センサーを内蔵し始めた。

これにより「室温が28℃を超えたら自動でエアコン冷房25℃をオン」というトリガー型の自動化が可能になった。スマホを操作しなくても、センサーが条件を検出して家電を動かす——この自動化の考え方が、スマートリモコンを「遠隔操作ツール」から「ホームオートメーションの中核」に変えた転換点だった。

センサーと連動した「熱中症アラート」機能を持つ製品も登場した。高齢家族やペットがいる部屋の温湿度を常時監視して、リスクが上がったらスマホに通知する使い方が広まった。


2022〜2023年ごろ:GPS連動とスケジュールの精度向上

GPS連動は、「帰宅から逆算して自動起動する」という使い方を実現した。自宅から○kmの距離に近づいたことをスマホが検出し、自動でエアコンをオンにする機能だ。

ただし、GPS連動はスマートリモコン本体の機能というよりも、スマホアプリのオートメーション機能(iOSのショートカット・AndroidのGoogleホームなど)と組み合わせて実現するケースが多い。また、通勤ルートによっては誤作動する例も報告されており、「使いこなすにはある程度の設定スキルが要る」という声もある。

スケジュール設定の細かさも進化した。「平日と休日で別のスケジュール」「外出から帰ってきた曜日だけ動かす」といった条件設定が、アプリのUIを通じて非エンジニアでも扱いやすくなった。


2023〜2024年ごろ:Matter対応でエコシステムの壁が薄くなる

2023〜2024年にかけて、主要製品がMatterという業界標準規格に対応し始めた。Matterは、Apple・Google・Amazon・Samsungが共同推進するスマートホームの共通規格で、これに対応した製品は異なるメーカー間でも連携しやすくなる。

「SwitchBotのリモコンとAppleのHomeKitを一緒に使いたい」「Google HomePodとNature Remoを同じアプリで管理したい」——こうした要望に、Matterは現実解を与えた。完全な互換性とは言えないが、以前のような「SwitchBotを使うならSwitchBotだけ」という縦割り感は緩和されてきている。


2024〜2026年:ディスプレイ・ダイヤル・AI制御が分岐点に

現在の製品は、単なる赤外線中継器から「スマートホームの情報端末」へと進化している。

SwitchBot Hub 3(2024年発売)は、本体に2.4インチIPS液晶ディスプレイと回転ダイヤル(Dial Master)を搭載した。ディスプレイには室温・湿度・設定温度・天気予報が表示され、スマホを開かなくても部屋の状態を把握できる。ダイヤルを回すだけでエアコンの設定温度を1℃単位で変更できる操作感は、スマートリモコンとしての快適さを一段引き上げた。Matter対応台数は最大30台。価格は通常16,980円前後とスマートリモコンの中でも上位帯だ。

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Nature Remo Lapisは、エアコンの「節電」という方向で機能を深化させてきた系譜の製品だ。オートエコ機能は内蔵センサーのデータを活用してAIがエアコンを自動制御し、公称値では最大20%程度の節電効果が期待できるとされている(実際の効果は住環境・使用状況により異なる)。コスパ起動は起動時の急速冷却を抑えて電力消費を抑える機能で、エアコンを使うたびに積み重なる節電を目指す設計思想だ。価格は7,480〜7,980円前後。


2026年時点での選択:変遷をふまえてどちらを選ぶか

この5年の進化の流れを見ると、スマートリモコンの差別化は2つの方向に分かれてきた。

「情報端末+スマートホームの中枢」方向がSwitchBot Hub 3。画面とダイヤルという物理インターフェースを持ち、SwitchBotのカメラ・センサー・ロックなど多数のデバイスと連携させて管理する設計だ。すでにSwitchBot製品を使っている、またはこれから本格的にスマートホームを整えたい人に向いている。

「エアコン節電の自動化」方向がNature Remo Lapis。シンプルな外見のまま、センサーとAIを使った節電機能を積み上げてきた製品だ。複雑な設定は不要で、「エアコンの電気代を自動で下げたい」「はじめてスマートリモコンを使う」という人に向いている。

エアコン1台の電気代が月数百〜数千円になる夏場、節電の自動化が積み重なる効果は無視できない。各家電の消費電力の目安を計算したいときは、当サイトの電気代計算ツールも使ってみてほしい。

2026年時点で「どちらか1台を選ぶ」なら、はじめてのスマートリモコンにはNature Remo Lapisが導入のハードルが低く、SwitchBotのエコシステムをすでに持っているならHub 3が長期的に満足度が高い選択になる。


2機種のスペック比較:

項目SwitchBot Hub 3Nature Remo Lapis
価格(目安)約16,980円約7,980円
本体ディスプレイあり(2.4インチ)なし
回転ダイヤルありなし
温湿度センサー内蔵内蔵
Matter対応台数最大30台最大20台
節電特化機能なしオートエコ・コスパ起動
熱中症アラートなし(別途センサー連携で可)あり

設置前に確認しておくべき3点

Wi-Fiの帯域:スマートリモコンはほぼ全機種が2.4GHz帯のみ対応。5GHz専用ルーターでは接続できないため、ルーターの設定を事前に確認すること。

赤外線が届く場所への設置:スマートリモコンとエアコンの間に障害物(厚いカーテン・棚など)があると赤外線が届かない。部屋の中央付近、エアコンから見通せる場所への設置が基本だ。

古い機種や海外製の場合:主要メーカー(ダイキン・パナソニック・三菱電機・日立など)の現行機種はほぼデータベースに登録されているが、10年超の旧機種や海外製は「手動学習」が必要になる場合がある。


※本記事は情報提供を目的としたものです。価格・仕様は変動する場合があるため、購入・契約前に必ず公式・販売ページの最新情報をご確認ください。

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