震度6・停電48時間のマンションを想定すると、必要な電源容量が見えてくる
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シナリオ:震度6・停電48時間のマンション(一般的な想定)
以下は、あくまで「一般的な停電シナリオを想定した試算」です。実体験ではなく、公開されている防災情報と各機器の公称消費電力をもとにした推計です。
想定します——
夜21時、震度6の地震で停電が発生した。エレベーターは止まっている。スマートフォンは残量60%。冷蔵庫の中には翌日分の食材がある。照明もWi-Fiルーターも落ちた。このまま最大48時間、停電が続くかもしれない。
5階以上に住んでいれば、重い荷物を持って階段を上り下りすることになる。
このシナリオから「必要な容量」を逆算していく。
ステップ1:48時間で何を動かす必要があるか
最低限確保したいものを並べる。
- スマートフォン充電:情報収集・連絡手段として最優先
- LEDランタン・照明:暗い室内・廊下・トイレで必要
- 小型ラジオ:放送波で情報を得るための予備手段
- ノートPC:テレワークへの影響最小化、または情報収集
エアコンは動かさない前提にする。理由は後述する。
ステップ2:消費電力を積算する
各機器の消費電力の目安(公称値・一般的なスペックから):
| 機器 | 消費電力目安 | 48時間で必要な電力目安 |
|---|---|---|
| スマートフォン充電(15Wh/回、3回) | — | 45Wh |
| LEDランタン(5W、20時間点灯) | 5W | 100Wh |
| 小型ラジオ(1W、48時間連続) | 1W | 48Wh |
| ノートPC(50W、8時間使用) | 50W | 400Wh |
スマホ・ランタン・ラジオだけなら約200Wh。ノートPCを加えると約600Whが必要な試算になる。
各家電の消費電力の詳細な試算をしたい場合は、電気代計算ツールを使うと機器ごとの電力コストも確認できる。
ポータブル電源の変換効率は通常85〜90%程度のため、実際の必要容量は試算値より1割程度多く見積もる必要がある。
ステップ3:「ノートPCを諦める」か「容量を上げる」かの分岐
ここで選択が分かれる。
パターンA:スマホ・照明・ラジオだけ確保(300Wh前後で済む)
仕事への影響よりも、まず情報収集と安全確保を優先するケース。コンパクトで軽く、エレベーターが止まった5階の階段でも持ち運べる重量に収めたい。
パターンB:ノートPCも動かして業務への影響を最小化(600Wh以上)
テレワーク中心の仕事で「停電でも翌日に出社対応はできない」という場合。容量を上げる代わりに、重量・価格・保管スペースが増える。
このシナリオに対応できる2製品
Anker SOLIX C300(パターンAに対応)
容量288Wh・重量約4.1kg・定格出力300W。
スマホ充電(15〜18回)・LEDランタン(40〜50時間)・ラジオ(100時間以上)は288Whで十分まかなえる。ノートPCも約4〜5時間使えるが、48時間フルに使い続けるには容量が足りない。
肩掛けストラップが付属しており、エレベーターが止まった状態での階段移動を想定した設計になっている点は、マンション住まいには具体的にありがたい。LFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーを採用しており、防災目的で長期保管する間のバッテリー劣化が比較的少ない点も向いている。AC急速充電で約68分フル充電に対応。
価格目安:29,990円(Anker Japan公式)
EcoFlow DELTA 2(パターンBに対応)
急速充電モデルなど最新ラインナップは公式ストアが早いことが多い:EcoFlow ポータブル電源 公式通販サイトで見る →
容量1,024Wh・重量約12kg・定格出力1,500W(X-Boost 2,700W相当対応)。
ノートPCを使い続けながらスマホ・照明・ラジオも同時に動かせる容量だ。UPS機能(停電から30ms以内に切り替え)は、停電の瞬間にPCやルーターを守ることができる。冷蔵庫も5〜8時間程度の連続運転が可能で、食材・常備薬の保冷に使えるケースがある。
ただし重量約12kgはマンションの非常階段を持ち運ぶには重く、階段での運搬を想定する場合は現実的に厳しい。価格も64,000円前後と高額で、「まず備えを始める」という段階では負担が大きい。
価格目安:64,000円前後
2モデル比較
| 比較項目 | Anker SOLIX C300 | EcoFlow DELTA 2 |
|---|---|---|
| 容量 | 288Wh | 1,024Wh |
| 定格出力 | 300W | 1,500W(X-Boost 2,700W) |
| 重量 | 約4.1kg | 約12kg |
| 充電時間(AC) | 約68分 | 約80分 |
| バッテリー種別 | LFP | LFP |
| UPS機能 | なし | あり |
| 価格目安 | 29,990円 | 64,000円前後 |
| マンション階段での運搬 | 可能(肩掛け付き) | 困難(12kg) |
エアコンを動かすことが現実的でない理由
夏の停電で熱中症対策としてエアコンを動かしたいと考える方も多い。ただし、一般的なエアコンの起動時消費電力は800〜2,000W以上になることが多く、DELTA 2の1,500W定格ではギリギリか不足するケースがある。仮に起動できたとしても、1,024Whでは数十分から1時間程度しか使えない計算になる。夏の熱中症対策は、首掛けクーラー・冷却グッズ・遮光カーテンなどとの組み合わせで別途考える方が現実的だ。
保管するときの注意点
防災用として長期保管する場合、充電率100%のまま放置するとバッテリー劣化が進みやすい。保管時は50〜80%程度が推奨とされており、半年〜1年に一度は充放電サイクルを回すことを推奨するメーカーもある。また、直射日光が当たらず高温にならない場所への保管が前提だ。
ソーラー充電は「別売りパネルを接続できる機能」であり、本体だけで太陽光発電ができるわけではない。マンションではバルコニーの向きや管理規約の制約もあるため、事前に確認が必要だ。
このシナリオで結論を言うと——「スマホ・照明・ラジオを48時間確保したい」だけならAnker SOLIX C300で十分で、仕事への影響を最小化したいならEcoFlow DELTA 2を選ぶが階段での運搬は諦めることになる。まず1台目の防災電源として始めるなら、重量と価格のバランスからSOLIX C300を選んでステップアップを検討するアプローチが取り組みやすい。
※本記事は情報提供を目的としたものです。価格・仕様は変動する場合があるため、購入・契約前に必ず公式・販売ページの最新情報をご確認ください。
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