IPX4でシャワーは大丈夫?イヤホンと腕時計型の3つの誤解
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IPX4のイヤホンを着けたままシャワーを浴びるのは、おすすめできません。IPX4は「水しぶきに耐えるか」を常温の真水で調べた等級です。シャワーのお湯や石鹸、浴室の湯気までは保証の外にあります。
スマートウォッチは事情が少し違います。Apple Watchなど一部の機種は、メーカーがシャワーでの着用を認めています。ただしその場合も「石鹸は避ける」という条件付きです。
この記事では、よく見かける3つの誤解を、メーカーの公式ページに書かれた内容で順に確かめます。数値や条件の最終確認日は2026-10-06です。
誤解1 IPX4なら防水だからシャワーも平気
IPX4は「防水」ではなく「防まつ(水しぶき)」の等級です。汗や小雨、うっかりかかった水には耐えますが、シャワーのように水を浴び続ける使い方は想定していません。
IPXの数字は試験の方法が別々
IPの後ろの2けた目が水への強さを表します。数字ごとに、水のかけ方そのものが違います。
- IPX4:あらゆる方向からの水しぶきに耐える。散水を数分間かけて確かめる試験
- IPX5:内径6.3mmのノズルで、約3mの距離から毎分12.5リットルの水を3分以上かける試験
- IPX7:水深1mの水に30分沈めても浸水しないかを見る試験
- IPX8:IPX7より厳しい条件で、水深や時間はメーカーが決める(例:富士通のスマホF-03Lは水深1.5mで約30分)
IPX5とIPX7は試験の中身が別物です。IPX7だから水流にも強い、とは限りません。そのため防水スマホのカタログでは「IPX5/IPX8」のように2つ並べて書かれます。
Sonyの説明書が対象外にしている液体
SonyのWF-XB700は、IPX4の完全ワイヤレスイヤホンです。ヘルプガイドは、防水性能が効く液体を「真水・水道水・汗」に限っています。
対象外として挙げられているのは次の液体です。
- 石鹸水・洗剤を入れた水・入浴剤を入れた水
- シャンプー
- 温泉の湯・プールの水・海水
同じページは、浴室のような湿気の多い場所での使用もしないよう案内しています。シャワーを浴びれば、湯気とシャンプーの泡が同時にかかります。IPX4のイヤホンにとっては、条件が二重に外れた状態です。
汗に強いことと、お湯に強いことは別
汗に耐えるのは、皮膚から少しずつ出る水分が相手だからです。シャワーはお湯が勢いよく当たり続けます。音を出す穴やマイクの穴から水が入り込む条件は、汗とはまったく違います。
汗とIP等級の関係は、イヤホンは汗で壊れる?IPX4・IPX5・IP55の違いで詳しく整理しています。
誤解2 IP57やIP68なら数字が大きいのでお風呂でも使える
等級の数字が大きくても、シャワーやお風呂で使えるとは限りません。IP等級が保証するのは「試験と同じ条件の真水」に対する強さです。
IP57のAirPods Pro 3でもAppleはシャワーを禁止
AppleのAirPods耐汗耐水性能のページによると、等級は機種で次のように分かれています。
| 等級 | 主な機種 |
|---|---|
| IPX4 | AirPods Pro(第1世代)、Lightningケースの第2世代、AirPods(第3世代) |
| IP54 | USB-CケースのAirPods Pro(第2世代)、AirPods 4 |
| IP57 | AirPods Pro 3 |
そのうえでAppleは、すべてのAirPodsに共通する禁止事項として次を挙げています。
- シャワーや蛇口など、流水にさらす
- AirPodsを着けたまま泳ぐ
- サウナやスチームルームに入る
- 勢いの強い水をかける
一番等級の高いIP57でも、シャワーは禁止の側に入っています。「7」は水に沈めても一定時間は耐えるという意味です。お湯の流れや湯気に耐えるという意味ではありません。
スマホのIPX8も「常温の水道水」が前提
防水スマホも同じ考え方です。富士通のF-03Lの案内では、IPX8の試験は「常温の水道水」に沈めて確かめたものと書かれています。温泉の湯や石鹸を含む水は、保証の対象から外れています。
数字の大きさは「真水にどれだけ耐えるか」の目安で、浴室で使ってよいかの許可ではありません。 浴室で使えるかどうかは、等級の数字ではなくメーカーの取扱説明書の文言で決まります。
誤解3 シャワーOKの腕時計なら石鹸もお湯も気にしなくていい
シャワーでの着用を認めている腕時計型の端末でも、石鹸と高温には条件が付いています。「シャワーOK」は「何をしても平気」とは違います。
Apple Watchはシャワー可でも石鹸は避ける
AppleのApple Watch耐水性能のページによると、Series 2以降は水深50mの耐水性能です。基準はISO 22810:2010とされています。シャワーや手洗い、プールでの水泳は使える場面として書かれています。
一方で、避けるべきこととして次が挙がっています。
- 石鹸や石鹸水にさらす(シャワーや入浴の場面が例として書かれている)
- 香水・溶剤・洗剤・酸性の食品
- サウナやスチームルーム
- 水圧の強い水(Ultraシリーズ以外)
石鹸が付いたときは、温かい流水で軽くすすいで柔らかい布で拭くよう案内しています。熱で乾かすことや、エアダスターを使うことは避けるように書かれています。
バンドによっては水に弱い
Apple Watchは本体が水に強くても、バンドが水に弱いことがあります。Appleのページでは、レザーリンクやモダンバックルなど複数のバンドが「耐水性ではない」とされています。革のバンドのままシャワーに入ると、本体より先にバンドが傷みます。
Pixel Watchは「高温の水」を避けるよう案内
GoogleのPixel Watchヘルプも、石鹸水などの液体にさらさないよう求めています。あわせて「高速の流水または高温の水にさらされる活動」を避けるよう書かれています。
5ATMとIPX7は比べられない
腕時計型の端末には「5ATM」「水深50m」と書かれた機種があります。5ATMは時計の耐水規格の考え方で、IPの数字とは試験の方法が違います。「5ATMだからIPX7より上」と単純に並べることはできません。
確かめる順番は次のとおりです。
- 取扱説明書か公式サポートページで「シャワー」「入浴」の文言を探す
- 石鹸・お湯・サウナについての記載を見る
- 使っているバンドの素材が水に強いかを見る
ここまで書かれていない機種は、シャワーの前に外しておくのが安全です。濡れた肌に長く着け続けると、かぶれの原因にもなります。手首のかゆみについてはスマートウォッチで手首がかゆい|夏のかぶれ原因と対策にまとめています。
浴室で音楽を聴くならスピーカーを離して置く
シャワー中に音楽を聴きたいなら、イヤホンを着けるより防水スピーカーを置くほうが現実的です。スピーカーなら直接お湯が当たらない棚に置けます。体に着けないので、石鹸の泡も付きにくくなります。
候補はJBL GO 5
浴室向けの候補として、JBLの小型スピーカー「JBL GO 5」があります。2026年4月23日発売の現行モデルで、前の世代のGO 4(IP67)から防塵防水がIP68に上がりました。
画像:楽天市場
ニュースサイトPHILE WEBの発売記事などで確認できた仕様は次のとおりです(最終確認日:2026-10-06)。
- 防塵防水:IP68
- 直販価格:7,700円(税込)。楽天市場のJBL公式ストアでは6,500円の表示(2026-10-06時点)
- 連続再生:約8時間(低音を抑えるモードで最大10時間)
- 重さ:約230g
- 充電:USB Type-C。USB-Cでつないだロスレス再生にも対応
- 色:9色(オレンジはJBL公式サイト限定)
同じページは浴室での使用に対応すると紹介しています。それでも、湯船に沈める・シャンプーの泡をかけるといった使い方は避けるほうが無難です。置き場所は、シャワーが直接当たらない高めの棚にします。
GO 5より音量を出したい人は、防水Bluetoothスピーカーの選び方の記事も参考になります。
購入者レビュー30件で分かった不満と満足
楽天市場のJBL公式ストアに付いたGO 5のレビュー30件を読んで分類しました(取得日:2026-10-06)。星の内訳は5つ星が26件、4つ星が4件、3つ星以下は0件です。平均は4.87でした。
不満として書かれていたのは、主に次の4点です。
- 説明書が英語とイラストだけ:Bluetooth機器に慣れていない人は戸惑う、という声が2件
- 前の世代との差が小さい:GO 3から買い替えて大きな違いを感じなかった、という声
- 充電口にキャップがない:ほこりが入らないようキャップが欲しかった、という声
- 色が写真と違った:オレンジが写真より濃い色だった、という声
ほかに、電池の持ちがやや短く感じるときがある、という声も1件ありました。
満足の声で多かったのは「小さいのに音がよい」という内容です。子どもへのプレゼント、車内、在宅作業中といった使い方が目立ちました。浴室での使用に触れたレビューは1件でした。長く使った別の防水スピーカーからの買い替えで「お風呂にぴったり」という評価です。
レビューの大半は届いて間もない時期の感想です。浴室で何年もつかは、このレビューからは分かりません。
うっかり濡らしてしまったときの対処
IPX4のイヤホンを濡らしてしまったら、すぐに充電ケースへ戻さないことが一番大切です。濡れたまま充電すると、端子がさびる原因になります。
AppleがAirPodsについて案内している手順は次のとおりです。
- 糸くずの出ない柔らかい乾いた布で拭く
- 2時間以上置いて完全に乾かす
- 乾いてから使う・充電ケースに入れる
Apple Watchの案内でも、ドライヤーなど熱で乾かすことは避けるよう書かれています。急いで乾かそうと温風を当てると、かえって部品を傷めます。
石鹸やシャンプーが付いた場合は、そのまま乾かすと成分が残ります。Apple Watchのように「真水ですすいでよい」と書かれている機種は、真水で軽く流してから拭きます。すすぎについての記載がない機種は、固く絞った布で拭く程度にとどめます。イヤホンのにおいやカビが気になる人は、イヤホンが臭いのはなぜ?においの取り方も参考になります。
まとめ 浴室で使えるかは等級より説明書の文言
3つの誤解を並べると、次のように整理できます。
- IPX4:水しぶきに耐える等級。シャワーのお湯・石鹸・湯気は対象外
- IP57・IP68:真水に沈めても耐える等級。浴室で使ってよいという許可ではない。AirPods Pro 3(IP57)もAppleはシャワー禁止
- シャワーOKの腕時計:Apple WatchもPixel Watchも、石鹸と高温は避けるよう案内している
シャワー中に音を聴きたいなら、イヤホンではなく防水スピーカーを水の当たらない場所に置きます。いま持っている機器を浴室に持ち込む前に、取扱説明書の「シャワー」「入浴」「石鹸」の3語を探してください。
あわせて読みたい
参考にした情報
- Apple Watch の耐水性能について(Apple サポート)
- AirPods の耐汗耐水性能について(Apple サポート)
- Google Pixel Watch の耐水性能(Google Pixel Watch ヘルプ)
- WF-XB700 防水性能について(Sony ヘルプガイド)
- F-03L 防水・防塵性能について(FMWORLD)
- JBL GO 5 発売のお知らせ(PHILE WEB)
- JBL GO 5 レビュー(楽天市場 JBL公式ストア)
※本記事は情報提供を目的としたものです。価格・仕様は変動する場合があるため、購入・契約前に必ず公式・販売ページの最新情報をご確認ください。